世界の発酵食品シリーズ　第21回　柴漬け（京都、日本）

No. 21　柴漬け(紫葉漬け、Shibazuke, Shibazuke pickles)

柴漬けは別名、紫葉漬けとも書く、赤紫蘇を使った京都の伝統的漬物です。

赤紫蘇は乳酸発酵が進むにつれて、酸性となり赤紫蘇の色素がより鮮やかな赤色になります。発酵過程の観察も楽しい漬け物です。しっかりと乳酸発酵させた柴漬けは梅干しのように思いっきり酸っぱいです。細かく刻んでご飯に載せて食べると美味しいですよ！

材料は茄子と胡瓜と赤紫蘇だけです

作り方

ジャーで一週間ほど発酵させます

一週間経過、きれいな赤色になりました。
小さな瓶に詰め替えて、冷蔵庫で保存します

解説

基本的には常温では乳酸発酵が進みますが、砂糖を入れているため、野生酵母によるアルコール発酵も同時に起こります。蓋は緩め、吹きこぼれに注意してください。また、毎日かき混ぜてください。放置しているとカーム酵母が表面に白い膜を張ってしまいます。
常温発酵の際はお好みでみょうが、生姜を加えても美味しいですよ。
紫蘇の学名はPerilla frutescensといい、古く漢方薬としても使われています。 100種類以上の薬効成分が同定されており、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗酸化作用、抗がん作用、抗微生物作用、抗うつ作用、抗咳作用などの効果があります。
紫蘇の赤い色素はシアニジンといわれるフラボノイド化合物で、抗酸化作用があります。
紫蘇は感じの通り、赤じそが原種で、青じそはその色素欠損株が由来です。
赤紫蘇にはロスマリン酸が多く含まれており、抗アレルギー作用や抗炎症作用を示します。

様々な健康効果が報告されている赤紫蘇
積極的に摂取したいですね

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