学習院大学へ移りました

北大東大寄付講座合同セミナー

IFO寄付講座においては我々の先輩である北海道大学の微生物新機能開発学研究室(鎌形教授)はこの3月末で終了となります。そこで、最後にラボを訪問して、お互いの研究成果を発表しあう合同セミナーを開きました。といっても、こちらの参加者は農芸化学会の準備も忙しいので私一人でしたが。。。。
セミナー中の写真がないのは残念ですが、大変勉強になりました。鎌形研では微生物種を問わず、実に興味深い現象に幅広く取り組んでいます。メインテーマである微生物の休眠、覚醒の研究では、ある種の微生物の休眠条件を明らかにし、覚醒物質に関しても、あと一歩のところまで迫っていました。また、固体培地で微生物によって生えないものがなぜ存在するのかという基本的な問題に対する答えとして、寒天とリン酸を同時にオートクレーブすることにより発生する過酸化水素の影響であるという研究結果を報告されていました。また昆虫と微生物の共生に関して、ホソヘリカメムシとBurkholderiaとの共生器官に関するエレガントな研究結果も報告されており、私には大変な刺激となりました。それから、Spiral MSを使った最先端のミコール酸MS分析に関して、JEOLの寺本さんに特別ゲストで講演していただきました。これまでの定番はTLCで上げるというローテクだったので、ミコール酸の複雑な分子種までは解析不能だったのですが、MSを使うと生物種による分子種の違いが一目瞭然ということで、大変な技術革新だと感じました。

懇親会の後の一枚、NIKKAの看板前で。
白熱したセミナー中の写真がなかったのが悔やまれます